おはこんばんちは、ハラスです。
9月に入るやいなや日差しも和らぎ、気持ち良い風が吹き出しました。
秋の訪れですね。
「食欲の秋」ということなので、少し化学っぽい話も織り交ぜながら調理の「ある作用」に関して綴ってみます。
大学時代、賄い欲しさにイタリア料理某チェーン店のキッチンでバイトをしておりました。その期間、実に7年!(あれ?と思われた方は筋トレでもして忘れてください!)
サラダの盛り付けから始まり、ピザを捏ねては焼いて、気が付けばパスタソースを作って鍋をブンブンと振っている日々でした。
その際、耳にタコができるほど聞いたのが「乳化」という言葉です。
乳化とは、水と油のように本来であれば混ざることのないものが、均一に混ざることを言います。
イタリア料理において欠かせないものとして、皆さんトマトやニンニク、チーズを思い浮かべるかと思いますが、実はオイルも欠かせません。パスタソースのほとんどは、じっくりオイルの中でニンニクなどの具材を炒めて風味を油に移し、トマトソースやクリームソースで伸ばしていくのです。そこに茹で上がったパスタを加えてソースと和えたら完成!ですが、この過程で乳化をサボると、食べる場所によっては油っぽい、分離した何とも言えないパスタが出来あがります。乳化をしっかり行うことで、とろーっとなめらかな、味のしっかりしたソースになるんですね。
では乳化を行うためのポイントはなんでしょうか。いくつかありますが1つ目は「攪拌」です。本来混ざらないものを混ぜる訳ですから、力技です、とにかくフライパンの中でトングや箸をこれでもかと回してしっかり攪拌してください。時にはフライパンを煽り、全体を均一に、手早く混ぜるのです。
そしてもう1つのポイントは「茹で汁を使う」です。茹で汁の中にはパスタから溶け出たでんぷんが含まれており、そのでんぷんが乳化の助けをしてくれます。なくても乳化は可能ですが、せっかくの茹で汁、捨てずに使っちゃいましょう。
私がよく作るオススメレシピを記載しておきますので、興味ある方は乳化を意識して作ってみてくださいな!
トマトとニンニクのスパゲッティ
材料
スパゲッティ 120g
オイル 30cc(オリーブオイルでもサラダオイルでもOK)
ニンニクスライス 3~4片
鷹の爪 三分の一(種除く。辛いのが苦手な人は無しでよい。)
トマトソース 150cc(カゴメ基本のトマトソースのパウチがちょうどかな)
差し湯 50cc
パルミジャーノ・レッジャーノ たっぷり(いわゆる粉チーズのパルメザンと似ていますが、カルディとかでパルミジャーノの塊を買って削った方が断然美味しいです)
塩、胡椒 適量
お好みの野菜やベーコン、モッツァレラチーズなど
手順
①スパゲッティをたっぷりの湯の中に入れ、塩を1つまみ入れ、記載されている茹で時間より2分ほど短めに茹でます。
②フライパンにオイルとニンニクスライス、鷹の爪を入れ中火にかけ、ニンニクが黄金色になるまでフライパンを揺すりながら炒めます。(お好みの野菜やベーコンを入れる場合はニンニクがある程度炒まってから入れます)
③火をとめ、ある程度温度が下がったらトマトソースと差し湯を入れ、再び中火にかけて1分ほど煮込みます。煮込み終わったら火をとめます。
④③のフライパンにある程度湯切りしたスパゲッティを入れ、パルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり削り振りかけます。塩、胡椒を振り、再び差し湯を少々チーズの上にかけます。
⑤強火でしっかり、かつ手早く攪拌します。可能ならばフライパンを煽ります。ソースがとろりとしてきたら完成です。(パチパチという音が聞こえたらスパゲッティが焼けていますので、差し湯を追加してください。)(モッツァレラチーズを加える場合は最後の一混ぜぐらいのタイミングで入れてください。溶けやすいので注意。)
お好みでパルミジャーノだけでなくペコリーノ・ロマーノなんかも入れたりして、自分好みを探してみてください!Chao!
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